シリコンバレーカンファレンスで感じた事

SVCから1ヶ月が過ぎた。帰国後はそれまでと変わる事なく毎日の仕事をこなしていた。
ここらでSVCで感じた事や自分の考えを文章にして残しておこうと思う。


あいだを1ヶ月あけたのには訳がある。
私は自他共に認める気分屋で、移り気は早く、行動は思いつきである事が多い。
その為、これから書くような事をあまり早い段階で書いたとしても、
すぐにまた気が変わる事もが想定されるので重みがなくなると思ったから。
一ヶ月経ったので充分思った事、感じたことが自分の中に定着したのではと思う。
そういう意味でこれから書く内容は今後、何かを考える上で自分の考えの礎の一つとして根底に根ざしていくものだと考えられる。


環境は変えられない

表現が難しいが自分の力で今ある環境を自分が描くものに変えようとは思わない方が良い。それよりは自分を置く環境を変わる方がよい。
実際に環境をある程度、思い描くものに変える事ができるのは組織のトップだけだ。つまり会社でいえば代表。それに自分一人を変える事ができないものが環境を変えようとする事自体がおこがましい話だ。


それでも環境の変化に影響を及ぼすようなアプローチをとることはできる。
その為にはまず影響を及ぼす事ができるポジションにまで昇り詰める事が必要となる。
場合によってこれは長い道のりかもしれない。そして実現できるかどうかはさらに力が必要となる。求める変化の程度によっては今ある環境では実現不可能な事すらもある。


そう考えると変えようとは思わないで今ある環境の中で最善の活動をするか、
思い描く物とかけ離れていた場合は別の環境を探すという事の方が合理的だ。
スタートアップとしてゼロから作るというのも手段の一つ。


囚われすぎない

常識に囚われすぎてはいけない。当たり前のことを当たり前のようにこなす事も大事だが、それはあくまでも今、目の前にある常識なだけで、視点を一つ変えれば全然違った見え方をする。むしろ明らかな現状の延長線上にないものを求める時、常識というのは足枷になる事の方が多いのではないか。


これは常識という言葉だけでなく、要はあらゆる事に囚われず広い視点をもつ事が大事だということ。
という事で以下につづく。

外側から見る

日本を知ろうと思えば中から見てるだけで見える事はない。海外に出て比較して初めて見える事も多い。
今回のように期間が短くても気付く事は多い。同様に組織においてもそう。
自分の属している組織の抱える問題点などに気付こうと思えば、一度外に出てみるという選択もある。中にいる間は問題を問題とすら気付いていないから。


そういえばアップルに行った時、「最も良い雇用対象者は一度辞めて戻って来た人間」と聞いた。普段面接で把握しようとしてできない、その人の人間性、実力がわかる上、ある程度業務を知っていて、さらに上述のような視点まで持っていると考えれば最も合理的なのも頷ける。


若さ

若さは大事だ。若すぎて出来ないこと、若いからこそ出来ること、様々なシーンで感じた。若くても前者はそのうちできるようになるが、若くないと後者はもう出来ない。
故に意志決定は早ければ早いほうがいい。どうしようか迷っているならすぐに決め、行動にしたほうが良い。スピードが重要。


好きな事(得意な事)を仕事にする

適職というのは必ず見つかる。仕事は生きる為に必要なものではなく、生きるた為の動機付けにならないといけない。
やりたくても出来ない環境というのはあるだろう。しかし明確な理由もなく自分を正当化する為だけの理由は作りたくない。
但し「好きなことをする」というのと「やりたいことだけをやる」というのは違うというのを付け加えておこう。


ボトムアップ

エンジニアドリブンでものを作れる環境で働きたい。エンジニアドリブンである事とボトムアップは同義だと思うが、人に感動を与えられるようなものを生み出すにはトップダウンよりボトムアップが適していると思う。
トップダウンで意志決定がなされると言うことは、トップの想像が一つの限界となるからだ。
人は期待をいい意味で裏切られた時、その裏切られ方が大きければ大きいほど感動をするが、現在そういったものが無いとすれば今ある想像の範囲だと、現在出来ていない事が示すように今後も感動を与えるようなものを生み出すことはできないだろう。ボトムアップというのは目指す方向は決めても目的地を用意しない。いうなれば可能性は無限だということ。それだけに感動させられる可能性も広がる。今は割とそれができる環境にいる。
あとは諦めない事。

とにかく前へ

簡単で手軽なものを買い続ける事で宝くじのように突然成功はやってくると思っていたが、そんな事はなく、成功とはもっと地味でまっとうな道の先にある。
それはすごくシンプルで、理屈抜きに良い物は良い。
そして成功者は充分な程、努力し、不要なものをそぎ落とし、目指す方向を突き詰めていった先にそれを手にしている。
始めから正解は分からなくても、方向を見失ってはいけない。
大事なのは方向感をきっちりと持つこと。そして諦めず前へ進み続けること。


まとめ

とくにまとめるつもりはない。
以上のような事がSVC前後で感じた事、考えた事である。



この一ヶ月は考えたりする事が多かった。
これからはそういった時間を少し減らそう。胃に穴が空く前に(笑)